お風呂の寿命っていつ?交換やリフォームのベストタイミングをご紹介

毎日使うお風呂に不具合が生じると、本当に不便ですよね。状態によっては、修理するだけで解決するのか交換したほうがいいのか異なるでしょう。バスタブの交換だけではなくお風呂場全体をリフォームしたほうがいいこともあります。そこで、自宅のお風呂はどうしたらいいのかな……とお悩みの人に向け、お風呂の寿命・交換のタイミング・リフォーム工事についてなど、お役立ち情報をまとめてみました。

  1. お風呂の寿命と見極めるポイント
  2. こんなときはお風呂交換のベストタイミング
  3. 寿命を迎えたお風呂のリフォームはどんな方法がある?
  4. 知っておきたい!お風呂リフォーム工事の基礎知識
  5. お風呂の寿命やリフォームに関するよくある質問

この記事を読んでいただければ、お風呂の交換に関するお悩みを解決できるでしょう。ぜひお役立てください。

1.お風呂の寿命と見極めるポイント

まずは、お風呂の寿命はどれくらいなのか、寿命が近くなるとどんな状態が起こるのか、などの基礎知識を学びましょう。

1-1.お風呂の寿命は何年なのか?

一般的に、マンションなどのユニットバス(システムバス)の耐用年数は、15年〜20年といわれています。ただし、使用回数・使用環境・毎日のお手入れやメンテナンス状態など諸条件によっても大きく異なるでしょう。
ユニットバスは、ていねいに使っていれば、20年以上使えることもあります。その反対に、お手入れをマメにしていない・風とおしが悪いなどのお風呂は、早く寿命を迎えることもあるのです。あくまでも目安と考えてください。
寿命が近づいてくると、いろいろな症状が現れます。設置してから15年近くなったお風呂は、時々チェックしてください。

1-2.故障の前兆や寿命を見極めるポイント

以下のような症状がないか、お風呂を注意深く観察してください。

1-2-1.コーキング(シーリング)部分の劣化

コーキング(シーリング)とは、バスタブと壁のすき間や、壁と壁の間を埋めている、ゴムのような資材のことです。お風呂やキッチンなど水周りで使用するコーキングは、耐水性・耐久性・防カビ性に富む素材を用いていますが、経年により衰えてきます。

  • ところどころヒビ割れが生じている
  • ボロボロと崩れている部分やはがれている部分がある

上記の症状を放置していると、コーキングのすき間から内側に水が入り込み腐食や水漏れの原因になります。

1-2-2.黒っぽいカビが目立つ

コーキング部分・壁・床材など、カビ取り用の洗剤を使用しても落ちない黒カビが目立つ場合、表面だけではなく内側にもカビが侵食している可能性があります。

1-2-3.排水口から異臭がする・流れが悪い

排水口は石けんカスや髪の毛などがたまるので、こまめに掃除をしないと臭くなったり流れが悪くなったりすることがあります。掃除をしても異臭が漂う場合は、髪の毛やホコリ、ゴミなどを集める「排水トラップ」が壊れている可能性もあるでしょう。壊れた部分から水が漏れ、内側からユニットバスの腐食が進んでしまいます。

1-2-4.床・壁の劣化

床や壁材が、すり減っている・はがれている部分がある・黒ずみがある・亀裂や穴開きがあるなどの場合、放置すると劣化が進み汚れがたまりやすくなります。
また、タイル材の場合は、1度亀裂が走ると悪化する一方なので注意深く観察しましょう。

1-2-5.バスタブの劣化

ユニットバスで使用しているバスタブの素材は、FRP(繊維強化プラスチック)が主流です。耐久性に富みますが経年により傷が目立ってきます。傷からヒビ割れに進行することもあるので注意してください。ヒビ割れした部分から水がユニットバスの内部に入り込むと腐食してしまいます。

1-2-6.そのほか

ほかにも、以下のような症状が複数ある場合は、お風呂のリフォームを考えるタイミングだと考えたほうがいいでしょう。

  • お湯の温度調節がうまくできなくなった
  • 取り付け金具のサビが目立つ
  • 換気扇がきちんと作動しない
  • お風呂場の外壁に水がしみ出ていたり床にへこみがあったりする

また、洗面台とトイレがセットになっているユニットバスの場合は、洗面ボウルのヒビ割れ、便座や便座のヒビ割れなどもチェックしてください。

2.こんなときはお風呂交換のベストタイミング

お風呂はどのようなタイミングで交換するのがいいのでしょうか?

2-1.寿命年数が近くトラブルが気になる

お風呂の寿命年数が近く、前項でご紹介したトラブルが気になる場合は、ユニットバスの交換やお風呂場全体のリフォームを考えたほうがいいでしょう。ひび割れやはがれなどは部分的に修理しても、内部にカビが広がっていることもあります。状態によっては、バスタブも含め風呂場全体をリフォームしたほうがいいケースもあるでしょう。

2-2.故障する前がベストタイミング

お風呂の修理やリフォームは「故障する前」がベストタイミングといえます。つい、業者探しが面倒・お金がかかるなどの理由で先延ばししがちです。しかしながら、先延ばしし過ぎて故障し完全に使えなくなってしまうと、工事も大がかりになるため期間も長くなります。その分、お風呂が使えないので日常生活に支障も出るでしょう。さらに、内部の腐食は進めば進むほど工事費用もかかってしまいます。

2-3.ライフスタイルが変化するとき

今までのライフスタイルが変化するときは、お風呂交換のベストタイミングです。

  • 赤ちゃんが生まれる
  • お子さんが1人でお風呂に入れる年齢になった
  • 結婚などで家族に人数が増えた(減った)

古いお風呂を新しくするだけではなく、新機能を備えたお風呂に変えるのもいいでしょう。

2-4.バリアフリーのお風呂が必要になったとき

家族が高齢になり足腰に衰えを感じるようになったら、バリアフリー対策をしたお風呂(滑りにくい床・つかまる部分が多いなど)に変えるタイミングです。また、冬場のヒートショック対策のために、浴室暖房付きにする・洗面所にも暖房を入れるなどのリフォームをするのもいいでしょう。

3.寿命を迎えたお風呂のリフォームはどんな方法がある?

お風呂は、大きく分けると「在来工法」と「ユニットバス(システムバス)」に分かれます。ここでは、「在来工法の浴室をユニットバスにリフォームする方法」や新機能などをご紹介しましょう。

3-1.在来工法とユニットバスの違い

まずは、「在来工法」と「ユニットバス(システムバス)」の違いを簡単にご説明します。

  • 在来工法:以前、一戸建てで主流だったオーダーメイドの浴室工事方法。木材・タイル・ガラスなど好みの素材を選択し、浴室やバスタブの大きさや広さ、デザインなど自由に決められる
  • ユニットバス:バスタブ・壁・床・天井・そのほか備品などをセットにしたもの。現場ですぐに組み立てられるので短期間で工事ができる。反面、大きさや素材は決まっている

3-2.在来工法の浴室からユニットバスへのリフォームは可能?

在来工法の浴室をユニットバスにリフォームすることは可能ですが、ユニットバスのサイズによって、工事期間や費用が異なります。

3-2-1.在来浴室よりも小さいユニットバスを入れる

大きい在来浴室に、小さいユニットバスを入れる場合のリフォームは難しくありません。費用も少なめで済みます。

3-2-2.在来浴室よりも大きいユニットバスにしたい

在来浴室よりも大きいユニットバスにリフォームする場合は、大幅に壁を取り壊す必要があります。そのため工事期間も費用もかかるでしょう。

3-3.在来浴室からユニットバスへのリフォーム例とメリット

ユニットバスはセットになっているので、在来浴室と比較すると、素材・広さ・大きさなどに制限があります。しかしながら、リフォームするといろいろなメリットが得られるのです。リフォーム例と、そのメリットをご紹介しましょう。

3-3-1.安全性を高めるリフォーム

お風呂の安全性を高めるリフォームは以下のような例が挙げられます。

  • 浴槽を浅め、低い位置にして「またぎ」を簡単にする
  • 入り口や浴室の段差をなくす
  • 滑りいくい床材を使用する
  • 浴室やバスタブの壁に手すりを設置する

高齢者はもちろんのこと、おなかの大きい妊婦さんや小さなお子さんもお風呂を安全に使用できます。

3-3-2.衛生面やお手入れを考えたリフォーム

防水性・防カビ性が高く、汚れが付きにくく掃除がしやすい素材を、壁や床などに用いることでお手入れが楽になりきれいな状態を保てるようになります。

3-3-3.デザイン面を考えたリフォーム

バスタブの種類や壁、床材などが選択可能なユニットバスを選べば、在来浴室ほどの自由自在さほどではないものの、自分好みの空間を作ることができます。

3-4.ユニットバスの新機能

ユニットバスは、さまざまなメーカーから販売されています。人気の高い新機能をご紹介しましょう。

  • 酵素の発泡風呂:酵素を含んだミクロの泡が出る浴槽で、ぬるめのお湯でも体が温まり美容効果も期待できる
  • 浴室内暖房換気乾燥機:天井にセットできる暖房換気乾燥機で、入浴後の湿気を取り素早く換気できる。カビが繁殖しにくい
  • 速乾性のある床材:滑りにくくクッション性が高い床材で踏み心地や座り心地がよい。速乾性が高いのでカビ防止効果もある
  • 自動洗浄式浴槽:ワンタッチのリモコン操作で浴室内全体を洗浄し、毎日のお手入れが楽になる
  • お湯が冷めない浴槽:浴槽断熱材と高断熱フタで、4時間後の温度低下はわずか2.5℃を実現した浴槽。追い焚きの必要がないのでガス・水道料金を大幅に節約可能
  • 浴室テレビ:埋め込み式の浴室テレビは、お風呂用テレビのアンテナを分配・接続する工事をすることで室内と同様の高画質を楽しめる

4.知っておきたい!お風呂リフォーム工事の基礎知識

お風呂のリフォーム工事費用の目安や工事の日数、業者選びのポイントなど、知っておきたい基礎知識をご紹介しましょう。

4-1.リフォーム工事の費用例

お風呂のリフォーム工事費用は、浴室の広さ・バスタブの大きさ・素材・機能などいろいろな要素によって大きく異なります。そこで、リフォームのプロ、藤の家料金例を挙げてみましょう。

4-1-1.1.5帖用リフォーム

充実の基本性能とリーズナブルさを両立したFPR浴槽「タカラのミーナ」を使用した、ユニットバスへのリフォームの、お得なセット料金です。
洗面所一部壁クロス工事+給排水工事+電気工事+解体工事+ユニットバス取付工事費込みで、826,000円になります。

4-1-2.2帖用リフォーム

掃除が楽な床材、浴槽断熱材を使用した浴槽などが評判の「TOTOサザナ」を使用した、ユニットバスへのリフォームの、お得なセット料金です。
洗面所一部壁クロス工事+給排水工事+電気工事+解体工事+ユニットバス取付工事費込みで、958,000円になります。

4-2.リフォーム工事の相場

一般的なお風呂リフォームの費用相場例を挙げてみましょう。リフォームする製品のグレードなどによっても異なるので、あくまでも参考程度にお考えください。

  • 在来工法をユニットバスに交換:80万~120万円
  • ユニットバスの交換:56万~112万円
  • お風呂の床・壁の張り替え:3万~13.5万円
  • 給湯器の交換:8万~28万円
  • 浴室乾燥機の取り付け:5万~40万円
  • テレビの取り付け:8万~22万円

4-3.リフォーム工事の日数

リフォームにかかる工事の期間は、大きさやリフォームの内容により大きく異なります。一例を挙げてみましょう。

  • 古いユニットバスから新しいユニットバスへのリフォーム期間:平均3〜4日間
  • 在来工法のタイル風呂からユニットバスへのリフォーム期間:平均4〜7日間

お風呂のリフォームは、日常生活にも影響が出るので、工事を契約する間に工期に関する説明を受けてください。

4-4.リフォーム業者選びのポイント

快適なお風呂にリフォームするためには、キャリアがあり信頼の置けるリフォーム業者を選ぶことが大切です。リフォーム業者を選ぶときのポイントをご紹介しましょう。

  • 無料でリフォームの相談にのってくれたり見積もりを出してくれたりするか
  • 電話での相談や打ち合わせなど、スタッフの対応がていねいで親切か
  • 見積書の内容が「風呂リフォーム一式」ではなく、具体的な項目を挙げて詳しく書いてあるか
  • こちらの疑問に対し、面倒がらずきちんと答えてくれるか
  • アフターサービスを行っているか、その内容はどのようなものか
  • 万が一の事故に備え、労災保険や工事保険に加入しているか

5.お風呂の寿命やリフォームに関するよくある質問

お風呂の寿命や、交換・リフォーム工事には、さまざまな疑問が付きものです。そこで、よくある質問をご紹介しましょう。

Q.お風呂をバリアフリーにリフォームしたいのですが、どのようなことをすればいいでしょうか?また、料金の目安も教えてください。
A.バリアフリーのポイントは以下のようなものがあります。

  • 脱衣所との段差をなくし平らにすることで「つまずき」を防止する:約5〜7万円
  • 転倒防止のため滑りにくい床材にする:約10〜20万円
  • 軽い力で開閉できる扉にする:約6〜20万円
  • ヒートショック防止のために浴室暖房にする:約20〜50万円
  • 浴室の壁に手すりを付ける:約3〜5万円

Q.マンションのお風呂リフォームは、自由にできるのでしょうか?
A.マンションのお風呂リフォームは、ほとんどが「ユニットバスの交換」になります。同じサイズなら問題はありませんが、浴室をほかの場所に移動する場合は制約があるでしょう。
また、外壁に穴を開け窓付きにしたい、バルコニーの横に浴室を移動して庭付き風呂にしたいなど、マンションの共有部分に手を加える、外観に影響があるリフォームはできません。いずれにしても、管理組合や管理会社に事前に相談することが大切です。

Q.新しいユニットバスにリフォームするついでに、浴室テレビとジェットバスを付けたいのですが費用はどれくらいでしょうか。
A.メーカーや機種によって値段も変わりますが、浴室テレビもジェットバスも12〜14万円ほどのオプション料金がかかります。

Q.設置して10年になるお風呂ですが、あと10年はもたせたいです。どうすれば長持ちしますか?
A.お風呂は、湿気に弱いのでできるだけ換気につとめましょう。窓がない浴室なら、お風呂から上がったあとに扇風機を浴室に向けて回すのがおすすめです。また、バスタオルなどで、壁面や床の水分をできるだけ拭き取りましょう。排水口の掃除もこまめに行ってください。

Q.リフォームで追い焚き機能を付けるかどうしようか迷っています。追い焚き機能を付けたほうがいいのは、どのような場合でしょうか。
A.家族の人数が1〜2人の場合は、追い焚き機能はあまり効果を発揮しません。家族が多く入浴時間がバラバラの家庭や、朝と夜、両方入浴する家庭などにおすすめです。

まとめ

お風呂は体の汚れを落とすだけではなく、全身を温めたりリラックスをしたりするためには欠かせません。そのため、古くなってサビや汚れが目立ってくると、バスタブにつかっていても落ち着かないですよね。
お風呂は寿命が近くなると突然機能しなくなることもあります。慌てて工事を依頼しても、数日間はお風呂に入れなくなるので不便です。見た目に汚くなってきたり不具合が生じてきたりしたら早めにリフォームを考えましょう。

リフォームをするときは、事前に「どのようなお風呂にしたいか」、家族のライフスタイルも考えてプランを立ててください。こちらの理想をしっかり聞きながら、最適な工事の内容を提案してくれるリフォーム業者を選びましょう。
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