壁紙のカビを放置する問題点は? きれいにする方法や予防のポイント

「なぜ壁紙にカビが生えるのか?」「カビはすぐに除去したほうがいいのか」など、壁紙に発生したカビで頭を悩ませている方は多いでしょう。高温多湿な日本はカビが発生しやすく、生活環境が悪化する恐れがあります。カビを除去するためには、壁紙の種類に合った掃除方法を知っておかなければなりません。

そこで、本記事では、壁紙のカビをきれいにするコツなどを解説します。

  1. 壁紙にカビが生える原因は?
  2. 壁紙のカビを放置する問題点
  3. 壁紙のカビをきれいにする方法
  4. 壁紙のカビを予防するポイント
  5. 壁紙のカビに関してよくある質問

この記事を読むことで、壁紙のカビを未然に防ぐ方法も分かります。悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

1.壁紙にカビが生える原因は?

まずは、壁紙にカビが生える原因をチェックしておきましょう。

1-1.大きな原因は換気不足

壁紙にカビが生える大きな原因は換気不足です。人が生活する室内は湿気がこもりがちで、定期的に換気をしなければ湿度が上がってしまいます。特に、料理や食事・入浴時は湿気がこもりやすくなるため、こまめな換気が必要になるでしょう。ずっと窓を閉めたままにしたり、換気をしなかったりすると壁紙にカビが発生しやすくなります。換気不足に加えて、キッチン周辺や壁の中を走る水道管・洗濯機などからの水漏れも壁紙にカビが生える原因の1つです。温度差によって結露が発生しやすくなる窓まわり・空気が停滞しやすい部屋の隅は湿度が上昇しやすくなるため、カビが発生しやすい箇所と言えます。

1-2.メンテナンス不足もカビの原因に

基本的に、どのような壁にでもカビは発生するものです。だからこそ、定期的なメンテナンスも必要不可欠となります。実際に、メンテナンスが行われていない屋根から雨漏りが発生し、壁紙が水分を吸収してしまいカビが生まれやすくなるのです。壁は湿気が取り込んでしまいやすい傾向があるため、カビの温床になるケースもあります。壁紙だけでなく、屋根や外壁も定期的なメンテナンスが必要になるでしょう。

1-3.室内と室外の温度差による結露

壁紙にカビが生える原因としては、室内と室外の温度差による結露もあります。温度差によって発生しやすい結露は、壁紙が水分を吸収してしまう要因の1つです。結露による水分を壁が吸収してしまうと、湿度も上昇してしまいます。さらにカビの温床になりやすくなるのです。また、窓を開けたままにした結果、そこから雨水が入り込み壁紙がぬれてしまいカビの温床になる恐れもあります。

2.壁紙のカビを放置する問題点

ここでは、壁紙のカビを放置する問題点をいくつか紹介します。

2-1.さまざまな病気の原因につながる

壁紙に発生したカビを放置することで、さまざまな病気の原因につながる恐れがあります。カビの胞子は人にとって有害なものです。壁紙に発生したカビからカビの胞子が空気中に漂い、体内に吸い込んでしまいます。すぐに症状が現れなくても、毎日カビの胞子が含まれた空気を吸い込んでいれば、少しずつ体に異変が現れるのです。たとえば、アレルギーを発症したり、体調不良になったりすることがあります。特に、体力や免疫力が低い子どもや高齢者は病気にかかりやすくなるでしょう。

2-2.ダニが大量に発生する

壁紙のカビを放置することで、ダニを大量発生させることになります。湿気がこもりがちなところはダニの温床にもなり、室内にダニの死がいやフンが増加するのです。部屋に大量発生したダニを無意識のうちに吸い込んでしまい、ハウスダストアレルギーの原因となります。放置するだけでどんどんカビやダニが大量に発生するので、早めに除去することが大切です。そして、二度とカビが発生しないように対策を講じる必要があります。

2-3.精神的ストレスがかかることも

壁紙のカビを見るだけで不快な気持ちになるでしょう。いつの間にか精神的なストレスになり、体だけでなく心にも大きな負荷になってしまいます。常にカビのことが気になり、自分の部屋が居心地の悪い空間になってしまうのです。リラックスできる環境を整えるためにも、カビは早めに除去しなければなりません。

3.壁紙のカビをきれいにする方法

それでは、壁紙のカビをどうすればきれいに除去できるのでしょうか。具体的な方法を解説します。

3-1.消毒用アルコールで拭き取る

簡単にカビを除去する方法としては、消毒用アルコールで拭き取るやり方があります。壁紙表面に発生したカビに直接吹きかけるだけでOKです。それでも落ちない場合は、食器用洗剤を水に薄めてカビが生えている部分をやさしくこすりましょう。こする際にゴシゴシと力を入れるのはNGです。強くこすってしまうとカビ菌が壁紙の奥深くまで入り込んでしまう恐れがあります。そして、カビが落ちたら換気をして表面を完全に乾かしてください。また、消毒用アルコールや食器用洗剤を混ぜた水を使用する際は、念のため、壁紙の目立たない部分で試しましょう。壁紙の表面がダメージを負っていないか確認してから使うことが大切です。

3-2.お酢・水・重曹を活用する

消毒用エタノールのほかに、お酢・水・重曹を活用する方法があります。まず、お酢を適量スプレーボトルに入れて、2倍程度の水で薄めてください。それから、カビを除去したい部分にスプレーします。お酢は壁紙に張りついたカビ菌を取りやすい状態にしてくれるのです。そして、次にスプレーボトルに重曹を小さじ1杯と水100mlを混ぜ合わせた重曹水で気になる部分にスプレーしてください。重曹はアルカリ性なので、カビの栄養源となる手垢(てあか)などの汚れを分解してくれます。スプレーした後、5分ほど放置してからぞうきんを使って拭き取るといいでしょう。

3-3.水を吸わない壁紙は漂白剤を使う

ビニールクロス製など水を吸わない壁紙は、漂白剤を使ってカビを落とす方法があります。大まかな流れは以下のとおりです。

  1. 細かなでこぼこ部分に詰まっているホコリをハンディーモップで取り除く
  2. 固くしぼったぞうきんで汚れを拭き取る
  3. ジェル状の漂白剤を歯ブラシにつけて気になる汚れに塗り込む
  4. 漂白剤が残らないように水拭きをしてからから拭きをして完了

ただし、漂白剤を使うと色落ちする可能性もあるため、使うときは目立たない場所で1度試しましょう。問題なしと判断してからカビの部分に使ってください。

3-4.壁紙を貼りかえるのも方法の1つ

カビ菌は壁紙表面だけでなく、下地にもカビ菌が入り込んでいる恐れがあります。壁紙にカビが大量発生していたり、広範囲に広がったりしている場合は、壁紙を貼りかえる方法も1つです。表面のカビだけを処理しても根本的に除去できません。下地に張りついたカビ菌を除去する必要があるため、壁紙を貼りかえることをおすすめします。そして、下地に張りついたカビ菌をカビ取り剤や下地塗布型防カビ剤・防カビ用壁紙ノリなどを使って除去してから、新しい壁紙を貼りつけましょう。DIYするのは何かと面倒だったり時間がかかったりするため、リフォーム業者に依頼することをおすすめします。

4.壁紙のカビを予防するポイント

壁紙からカビを除去した後は、しっかりと予防策を施すことが大切です。ここでは、予防のポイントを解説します。

4-1.部屋の湿度に気を配る

壁紙のカビを予防する1番の方法としては、部屋の湿度に気を配ることです。前述したように、部屋の中は湿気がたまりやすくなっているため、定期的に新鮮な空気を取り入れる必要があります。特に、テレビや大きなタンス・引き出しなど家具と壁の間に湿気がたまりやすいので、適度な距離を保ちましょう。すると、湿気がたまりにくくなり、ホコリや汚れも未然に防ぐことができます。せめて、引き出しやタンスは壁から5~10cm程度、冷蔵庫などの家電は10~15cmほど離してください。晴れた日は、部屋の窓を開けて換気を心がけるといいでしょう。

4-2.サーキュレーターや換気扇・除湿機を使う

雨の日はなかなか窓を開けられず、換気できなく湿気がこもりやすくなるでしょう。そのため、サーキュレーターや換気扇・除湿機を活用するのがポイントです。逆に、雨の日は外の湿度が高く換気をしてしまうと、湿度が上がる可能性もあるので注意してください。梅雨の時期は除湿機を使えば、湿気が軽減できます。また、室内干しをしなければならないときも除湿機を活用すれば、湿度を上げずにカビが予防できるでしょう。

4-3.こまめに掃除する

壁紙のカビを防ぐために、こまめな掃除も必要です。壁紙はなかなか掃除する機会がないと思いますが、月に1回は掃除することをおすすめします。壁紙を掃除する方法としては、ハンディーモップが活用できるでしょう。ハンディーモップで壁紙に積もったホコリを落とします。また、軽く掃除をした後は必ず窓を開けて外の空気と入れ替えましょう。こまめな掃除と換気を習慣化することで、カビの発生も未然に防ぐことができます。

5.壁紙のカビに関してよくある質問

壁紙のカビに関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.有効な結露対策は?
A.結露しやすい窓の対策がポイントとなります。部屋の中でも結露が発生しやすいのは窓であり、結露による水分は窓を伝わって床や壁に吸収されてしまうのです。簡単な対策方法としては、新聞紙を窓に貼りつけて湿気や水分を吸収する方法があります。また、ホームセンターや100円ショップなどで購入できる結露防止シートを使用するのも対策の1つです。結露防止シートを活用すれば、結露の発生自体を抑えることができるでしょう。

Q.頑固なカビをきれいに掃除するコツは?
A.自分で掃除をしてもなかなか除去できないカビの場合、重曹ペースを使用する方法があります。重曹ペーストは、重曹と酸素系漂白剤を1対1の割合で混ぜ合わせるだけです。混ぜ合わせたものを少量の水に加えてペースト状にすれば完成します。ペーストの粘度は、壁につけた際に垂れてこない程度がベストです。重曹ペーストが完成したら以下の方法でカビを除去してください。

  1. お酢のスプレーを壁紙のカビ部分に吹きかけて5分ほど放置する
  2. ぞうきんを使ってきれいに拭き取り、歯ブラシなどで重曹ペーストを塗り込む
  3. 塗り終わった上からラップやキッチンペーパーを使って湿布する
  4. 2~3時間ほど放置した後、水を固くしぼったぞうきんを使って拭き取る
  5. 乾いた別のぞうきんで再度丁寧に拭き取る
  6. 最後にスプレーボトルに入れた消毒用エタノールで吹きかけて完了

Q.壁の素材を見極めるポイントは?
A.水に強いのか弱いのか確かめる方法として、少量の水を壁紙につける方法があります。指先に少量の水をつけた後、水分を吸い取るかどうかチェックしてください。たとえば、洗面所など水回りで使われている壁紙は水を弾(はじ)く性質があります。和室などで使われている布クロスや漆喰(しっくい)の壁は水を吸い込む性質を持っているのです。吸水性の有無が判明したら、後は壁紙の材質に合った方法でカビを落とすことができます。

Q.カビを掃除する際の注意点は?
A.体内にカビ菌が入り込む恐れがあるため、掃除前にメガネやマスクを装着しましょう。カビの胞子は目に見えないほどとても小さく、気づかないうちに体内に入り込んでしまう恐れがあります。カビの掃除が健康に悪影響を与えることもあるのです。また、壁紙に生えたカビを素手で触ったり、たたいたり、息を吹きかけたりしないようにしてください。歯ブラシで壁紙を軽くこする際は、できるだけ毛先がやわらかいものを使うのも注意しておきたい点です。

Q.リフォーム業者選びのポイントは?
A.壁紙を貼りかえる際、注意しておきたいポイントはリフォーム業者選びです。できれば、壁紙のリフォームに長(た)けた業者を選ぶといいでしょう。無料相談を行っているか・無料見積もりが依頼できるかどうかも要チェックです。静岡県を中心にリフォームを行っている藤ノ家では、無料相談を受けつけているのでぜひ1度ご相談ください。

まとめ

壁紙のカビを放置すると、空気中にカビ菌が漂うことになります。部屋が換気されなくなるほどにカビ菌を吸い込んでしまい、体調不良を及ぼすなど危険が含まれているのです。壁紙に黒い点々が現れ始めたら、なるべく早めにきれいにしなければなりません。ただし、きれいにする方法も壁紙の種類で異なります。自分で対処するのが心配な方は、リフォーム業者などに相談するといいでしょう。適切な方法でカビを除去し、予防策を施すことが大切です。

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