コーキング工事とはどんなもの? 主な目的・方法・費用目安を詳しく!

「外壁のコーキングがひび割れてしまったが、補修工事を行うべきか」「コーキング工事の具体的な方法や費用目安を知りたい」とお考えではありませんか? コーキングがひび割れたり脱落したりしていると、見た目が悪いだけでなく、建物への影響が気になりますよね。しかし、どんな方法でコーキングを補修するべきか、どんな業者に工事を依頼すればよいのかなど、よく分からないことでしょう。

そこで今回は、コーキング工事について詳しく解説します。

  1. コーキング工事とは?
  2. コーキング材の種類にはどんなものがある?
  3. コーキング工事はどんなときに必要?
  4. コーキング工事にはどんな方法がある?
  5. コーキング工事の流れ
  6. コーキング工事を依頼する方法は?
  7. コーキング工事に関するよくある質問

この記事を読むことで、コーキング工事のポイントや依頼方法がよく分かります。まずは、記事を読んでみてください。

1.コーキング工事とは?

最初に、コーキング工事とはどんなものか見ていきましょう。

1-1.外壁材や屋根材の継ぎ目などをコーキング材で埋める工事

コーキング工事とは、外壁材や屋根材の継ぎ目をコーキング材で埋める工事のことです。外壁には、モルタル外壁に代表される塗り壁のほかに、サイディングやタイルなどの外壁材を貼り付けて仕上げるタイプがあります。コーキング工事は、サイディングやタイルなどの外壁材を貼り付ける際、継ぎ目に行われるのが一般的です。屋根材も、継ぎ目にコーキング工事をして固定させます。

1-2.外壁材や屋根材を安定させて強度を高める

コーキング工事をすることで、外壁材や屋根材を安定させることができます。継ぎ目を埋めることで雨もりが発生しにくくなり、強度が上がるのもメリットです。さらに、強風や地震などによる衝撃を吸収することで、外壁材や屋根材へのダメージが減少する効果もあります。ただし、コーキング材は経年や紫外線などの影響で徐々に劣化することから、定期的なメンテナンスが必要です。

2.コーキング材の種類にはどんなものがある?

コーキング材の主な種類について見ていきましょう。

2-1.アクリルコーク

アクリルコークは、水性のコーキング材で作業しやすいことが特徴です。また、湿気が多い場所に使用できる、コーキング剤の上から塗装ができるなどもメリットになります。一方、耐久性に乏しいため、ひび割れしやすいのがデメリットです。

主な用途

  • ALCパネルの目地埋め
  • 合板や下地板の目地埋め
  • クロスや内装の目地埋め
  • モルタル外壁のひび割れ補修

2-2.ウレタンコーク

ウレタンコークは、硬化後でも弾性を保持する特徴があります。価格が安くて耐久性に優れますが、対候性に劣るため仕上げに塗装する必要があるのがデメリットです。

主な用途

  • コンクリート外壁の目地補修
  • コンクリート外壁のひび割れ補修
  • ALCパネル・スレート外壁などの目地埋め

2-3.シリコンコーク

シリコンコークは、耐久性・耐候性・耐熱性・耐水性すべてに優れており、価格も安価なことから、幅広く使われているコーキング材です。ただし、塗装してもすぐに剝げてしまうので、後から塗装が必要な場所には向きません。

主な用途

  • アルミサッシやガラスの継ぎ目
  • 大理石・タイルなどを使用した風呂場やトイレの目地埋め
  • タイルやサイディングなど塗装が必要のない外壁材の目地埋め

2-4.変成シリコン

変成シリコンとは、上から塗装できるコーキング材で、カラーバリエーションも豊富です。外壁や屋根材など、後から塗装する場合の継ぎ目や補修に向きます。ただし、機能や性能を考えるとコストパフォーマンスに劣るのがデメリットです。

主な用途

  • サイディングやALCパネルなどの継ぎ目
  • 風呂場やトイレなどの水回り
  • コンクリート外壁のひび割れ補修
  • 鉄板・鋼板・トタンなどの継ぎ目

2-5.ポリウレタン系コーキング

ポリウレタン系コーキングは、柔軟性や防水性に優れたコーキング材です。また、密着性が高いので塗装下地にも向きます。ただし、対候性に劣ることから、屋外で使用する場合は仕上げに塗装が必要です。

主な用途

  • ALCパネルの目地埋め
  • 外壁塗装の下地

3.コーキング工事はどんなときに必要?

コーキング工事はどんなときに必要か具体的に見ていきましょう。

3-1.既存のコーキングにひび割れや脱落がある

既存のコーキングにひび割れや脱落が発生した場合は、コーキング工事によって補修することになります。ひび割れや脱落は、コーキング材が劣化している証拠です。早めにコーキング工事を行って補修することで、工期や費用を最低限に抑えることができます。なお、企業の自社ビルなどは、コーキングのひび割れや脱落があると建物の美観を大きく損ねてイメージダウンにつながりやすいことから、早めの工事がおすすめです。

3-2.既存のコーキングが寿命を迎えた

コーキングの寿命は、約5~10年です。既存のコーキングが寿命を迎えた場合は、コーキング工事を行うことになります。寿命を迎えたコーキングは、ひび割れや脱落が目立ったり変色したりするのが特徴です。なお、コーキングは外壁材や屋根材よりも早く寿命を迎えることが多いでしょう。

3-3.外壁がひび割れている

外壁や屋根がひび割れている場合は、補修方法の一つとしてコーキング工事をすることがあります。比較的浅いひび割れで、狭い範囲に発生している場合に適する方法です。外壁材や屋根材を交換することなく補修できるので、工期が短く費用も安く上がります。ただし、経年や紫外線などの影響で徐々に劣化するため、工事後も定期的なメンテナンスが必要です。

3-4.雨もりが見られる

屋根や外壁からの雨もりでコーキングの劣化が原因である場合は、コーキング工事が必要です。コーキング材を注入するだけで工事が完了するので、応急処置に向きます。屋根材や外壁材を交換するのと比較して、安上がりな点もメリットでしょう。なお、雨もりを放置すると雨水の浸入により建物の内部が腐食してしまいます。また、木造建築ではシロアリ被害も心配なので、早めに対応してください。

4.コーキング工事にはどんな方法がある?

コーキング工事の主な方法を解説します。

4-1.増し打ち工事

既存のコーキングをはがさず、上から重ねて塗布するのが増し打ち工事です。既存のコーキング材をはがさない工法なので、工期が短く済み、費用も安価になります。比較的軽いひび割れの補修に適した工法です。ただし、既存部分と新たに塗布した部分を比較すると見た目に差が出やすいのがデメリットになります。

4-2.打ち替え工事

打ち替え工事は、既存のコーキングをすべて剝がしてやり直す工法です。既存のコーキングをはがす工程が加わる分、工期が長くなり費用もかかります。ただし、見た目に美しく仕上がり、長持ちするのがメリットです。コーキングが全体的に寿命を迎えている場合や、建物の美観を重視したい場合などにおすすめします。

5.コーキング工事の流れ

コーキング工事の流れを詳しく見ていきましょう。

5-1.現場検証により工事方法を決める

コーキング工事を始める前に、業者が現場検証をして既存のコーキングを確認します。コーキングの劣化具合や範囲、依頼者の希望など総合的に考慮して、増し打ち工事か打ち替え工事のいずれかに決定するのが一般的です。工事方法が決定したら業者から見積もりが送られ、依頼者と業者で工事日程の調整と確認に移ります。

5-2.工事当日に業者がやってきて作業を開始する

工事当日になったら、業者がやってきて作業を開始します。具体的な流れは、以下をご覧ください。

  1. 打ち替え工事の場合は既存のコーキング材をはがす
  2. コーキング工事を行う部分の洗浄を行う
  3. コーキング工事を行う部分の周辺をマスキングテープなどで養生する
  4. プライマーを塗布する
  5. コーキング材を増し打ちもしくは打ち替えする
  6. ヘラなどで表面をキレイにならす
  7. マスキングテープをはがしてコーキング材をよく乾かす

5-3.すべての工程が完了したら依頼者と業者で仕上がりを確認する

すべての工程が完了したら、依頼者と業者で工事部分を確認します。工事部分が高所にある場合は、業者が撮影した画像などを見て確認したり説明を受けたりすることになるでしょう。特に問題がなければ、コーキング工事の完了です。契約にしたがい工事費用を業者に支払ってください。

6.コーキング工事を依頼する方法は?

コーキング工事を依頼する方法について詳しく解説します。

6-1.信頼できる業者の選び方

コーキング工事は、信頼できる業者に依頼することが大切です。具体的には、以下のポイントを参考にして選びましょう。

  • コーキング工事の実績が豊富
  • 技術力の高さと高品質な仕上がりで定評がある
  • 現地視察および見積もりは無料
  • リーズナブルかつ分かりやすい料金システム
  • 希望の工期に合わせてくれる
  • スタッフの対応が親切で顧客からの評判もよい
  • 手厚い保証やアフターサービスを受けられる

なお、当藤ノ家でも、コーキング工事を数多くお受けしています。まずは、お気軽にご相談ください。

6-2.コーキング工事の費用目安

コーキング工事の費用目安は、以下を参考にしてください。

  • 増し打ち:27~35万円程度
  • 打ち替え:33~47万円程度

ただし、実際には工事面積や内容によって金額が上下するため、詳しくは業者に見積もりをもらって確認してください。

6-3.飛び込みや電話勧誘で営業してくる業者は要注意

飛び込みや電話勧誘で営業してくる業者は、要注意です。また、「今すぐコーキング工事をしないと建物が危険だ」などと不安をあおる業者は、悪質業者なので注意しましょう。悪質業者には、そのほかにも以下のような特徴があります。

  • 平日の昼間など女性や高齢者が一人で在宅になる時間を狙ってやってくる
  • 「今だけキャンペーン中で工事費用が50%オフになる」などと甘い言葉で気を引く
  • きちんとチェックせずに見積もりを出す
  • 見積もりで法外な金額を提示してくる
  • 契約を取るまでしつこく居座る
  • 強い言葉や態度で契約を取ろうとする
  • 正式な契約書を交わさない
  • 身分証や社員証の提示を依頼してもはぐらかす

悪質業者にコーキング工事を依頼すると、何かとトラブルに巻き込まれやすいので気を付けてください。コーキング工事は、この記事の「6-1.信頼できる業者の選び方」を参考にして選んだ業者に依頼しましょう。

7.コーキング工事に関するよくある質問

最後に、コーキング工事に関する質問に回答します。それぞれ参考にしてください。

Q.コーキングの劣化を放置したらどうなる?
A.建物の美観を損ねるだけでなく、外壁の強度が落ちたり雨もりの原因になったりします。コーキングの劣化を発見したら、放置せずになるべく早く補修してください。

Q.コーキング工事は雨でもできる?
A.雨が降ると基本的に工事は中断されます。下地が湿った状態でコーキング材を塗布しても定着が悪く、仕上がりに影響が出るからです。

Q.DIYでコーキング工事をしてもよい?
A.ごく狭い範囲のひび割れや脱落程度なら、DIYでコーキング工事することもできます。DIYショップなどでコーキング材を購入し、挑戦してみてもよいでしょう。ただし、ひび割れや脱落が広範囲に見られるなどの場合は、無理をせず業者に依頼することをおすすめします。

Q.高価なコーキング材を使用するほうが長持ちする?
A.断言できません。コーキング材の価格設定は、業者によって異なります。したがって、高価なコーキング材が必ずしも高品質とは限りません。さらに、長持ちするかどうかは、業者の工事品質やコーキング材の性質などにも影響されるからです。

Q.コーキング工事の仕上がりに不満がある場合はどうする?
A.まずは、業者に連絡して再度現場確認をしてもらいましょう。明らかに業者の落ち度による場合は、やり直してもらえます。

まとめ

今回は、コーキング工事について詳しく解説しました。屋根や外壁のコーキングにひび割れや脱落がある場合は、なるべく早くコーキング工事を行いましょう。放置すると、状態が悪化して工期も工事費用も多くかかります。なお、コーキング工事は、信頼できる業者に依頼することが重要です。思わぬトラブルに巻き込まれないためにも、この記事を参考にして信頼できる業者によく相談してみるとよいでしょう。

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