お風呂が寒い原因は? 自分でできる寒さ対策やリフォーム方法を紹介

「脱衣所で服を脱ぐのがつらい」「寒暖差でのヒートショックが怖い」など、お風呂場の寒さで悩んでいる方は多いでしょう。寒暖差が大きくなる冬場は、ヒートショックによる死亡事故が相次いでいます。毎日使うお風呂場だからこそ、安心して脱衣できる環境にしなければなりません。

本記事では、お風呂場が寒いことによる問題点や寒さ対策などについて解説します。

  1. お風呂場が寒いことによる問題点
  2. すぐにできるお風呂場の寒さ対策
  3. お風呂場の寒さ対策リフォーム
  4. リフォーム業者を選ぶポイント
  5. 寒いお風呂に関してよくある質問

この記事を読むことで、寒いお風呂対策が分かります。悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

1.お風呂場が寒いことによる問題点

最初に、お風呂場が寒いことでどんな問題が起きるのか、チェックしておきましょう。

1-1.死亡事故が起きているヒートショック

寒い時期になると、脱衣所とお風呂場の温度差が大きくなり、ヒートショックによる死亡事故が増えます。ヒートショックとは、寒暖差の激しい場所に移動することで血圧が急激に上下し体調を崩す現象です。めまいが起きたり、急に倒れたりするなど、命の危険にも結びつくほど恐ろしい現象となります。実際に、東京都健康長寿医療センター研究所調べによると、入浴中の心肺機能停止者数は夏に比べて寒い冬の時期は約10倍にも増えていることが分かりました。脱衣所とお風呂場の寒暖差だけでなく、寒い浴室から熱いお風呂に入ったときにも起こります。

1-2.温まった体がすぐに冷えてしまう

お風呂場が寒いことによる問題点はヒートショックだけではありません。せっかく湯船で温まった体が寒い脱衣所で着替えている間にすぐ冷えてしまいます。寒い思いをしながら着替えるのはとてもつらいものです。特に、冷え性の方にとっては、毎日お風呂に入っても体を芯から温めることはできません。毎日つらい思いをするなら、温まった体のまま維持できる環境のほうが最適です。

2.すぐにできるお風呂場の寒さ対策

ここでは、すぐに実践できるお風呂場の寒さ対策をいくつか紹介します。

2-1.フタを閉めずにお湯をためる

特別なものを用意せずにすぐできる方法としては、お湯を張る際にフタを閉めないことです。フタを開けたままお湯をためることで、お湯の蒸気で暖めることができます。同じ効果が期待できる方法としてシャワーを使うのもいいでしょう。シャワーを使ってお湯をためると室内を暖めることができますが、お湯が冷めやすくなるので温度調節がポイントです。ついでに、お風呂から上がるときは壁や天井についた水滴を軽く拭き取っておくとカビ対策となります。

2-2.ハロゲンヒーターやファンヒーターを脱衣所に置く

自宅にハロゲンヒーターやファンヒーターなどの暖房器具があれば、それを脱衣所に置くのも自分でできる寒さ対策の1つです。浴室の扉を開けて脱衣所を温めておけば、ある程度浴室の気温も上げることができるでしょう。体温や血圧の急激な変化によるヒートショックを未然に防ぐことができます。ヒートショック対策は、お風呂につかったときの体温変化を防ぐだけでなく、上がった体温を下げない工夫をすることも大切です。

2-3.お風呂用マットや断熱シートなどを利用する

ホームセンターで簡単に手に入るお風呂用マットや断熱シートなどの寒さ対策グッズを利用する方法があります。浴室の床から寒さが伝わりやすいので、タイルの床など冷たい場合はお風呂用マットを敷いてください。お風呂用マットは簡単に敷くことができるため、1人暮らしの女性でもおすすめです。肌が触れる部分を温かくするだけでも体温の変化が緩やかになります。また、断熱シートを窓に貼るのも最適です。窓からは冷気が伝わってくるため、断熱シートで寒さを取り入れず、暖めた空気を逃がさないようにしましょう。

2-4.帰宅したらすぐにお風呂に入る

寒い日、帰宅したらコタツに入ったりすぐ部屋を暖めたりと暖をとりがちですが、すぐにお風呂に入るのも寒さ対策の1つです。体温がある程度下がってしまっている状態で服を脱ぐと寒さを感じるわけですから、適度に動いた外から帰った直後に入ると体もそこまで冷えていません。ただし、逆に外に長時間いると体が冷えてしまっているため、急に熱いお湯に入ってヒートショックが起こる可能性があります。あくまで体の状態と相談しながら実践するのがおすすめです。

3.お風呂場の寒さ対策リフォーム

ここでは、本格的なお風呂場の寒さ対策として、リフォームプランをいくつか紹介します。

3-1.窓を二重窓にする

前述したように、窓は冷たい空気が入り込んできたり、せっかく暖まった室内の空気が外に逃げてしまったりする場所です。お風呂場や脱衣所に窓がある場合は、二重窓にして断熱効果を高めるリフォームがあります。窓を断熱性の高い二重窓にすることで、熱が逃げたり冷たい外気が入り込んできたりすることはありません。寒さ対策リフォームの中でも、数万円~と比較的安価で取り組める方法といえるでしょう。

3-2.浴室または脱衣所に暖房設備を導入する

浴室または脱衣所に暖房設備を導入するリフォームがあります。浴室をあらかじめ暖めておける浴室暖房は、賃貸物件でも人気の設備です。浴室暖房を取りつけておけば、雨の日に洗濯物を浴室で乾かすこともできます。さらに、浴室や脱衣所を床暖房にする方法も1つです。浴室暖房+床暖房でより暖かくすることができるでしょう。最近では、電気代もそれほどかからない高性能なタイプが登場しているので、徹底的にヒートショック対策をしたい方はぜひチェックしてください。

3-3.断熱材を導入する

システムバスの壁に断熱材を入れるのも寒さ対策リフォームの1つです。断熱材が入れられるのは床や壁だけと思われがちですが、天井にも入れることができます。浴室を断熱材に囲まれた空間にできれば、ヒートショックの心配もありません。浴槽の熱を逃がさず暖かい浴室が実現できるでしょう。ちなみに、リフォーム費用は断熱材を導入する範囲によって異なりますが、1㎡あたり約1万~2万円が相場となります。

3-4.在来工法からユニットバスへリフォームする

昔の古い家屋で多いのが在来工法と呼ばれる浴室です。在来工法は自由な設計が可能というメリットがありますが、寒さ対策があまりとられていないケースがほとんどでしょう。そのため、浴室を丸ごとユニットバスにリフォームする方法が最適です。最近の主流はユニットバスになっており、浴室の快適性を上げることができます。古いお風呂場で使いづらいと感じている方は、ユニットバスにリフォームして寒さ対策も取り入れてみてはいかがでしょうか。

4.リフォーム業者を選ぶポイント

それでは、リフォーム業者選びのポイントをいくつか紹介します。

4-1.リフォーム業者ごとの得意分野をチェックする

大手ハウスメーカーのリフォーム部門・リフォーム専業に特化した営業会社・地場の工務店や不動産会社など、リフォームを行っている業者はさまざまです。どの業者に依頼すればいいのか悩みがちですが、それぞれの得意分野をチェックしてください。リフォーム業者には得意分野と苦手な分野があります。お風呂場のリフォームを得意分野としているか、ホームページに実際の施工事例が記載されているかなど確認するといいでしょう。

4-2.担当者の対応が丁寧でスピーディーか

リフォーム工事を始める前に、何回か担当者との打ち合わせを行うことになります。リフォーム工事が満足できる状態で完成するかしないかは、この担当者の能力が大きく関わっているといえるでしょう。そのため、担当者の対応が丁寧でスピーディーか・こちらの意見をしっかりと汲(く)み取ってくれるかなどを確認してください。リフォームは新築よりも難しい工事といわれているため、想定外のことが起きても間違いのない判断が下せる担当者を選ぶことが大切です。会社の信頼性も重要ですが、担当者が信頼できる相手か確かめましょう。

4-3.情報公開を積極的に行っているか

最近ではインターネットが普及しているため、自社のホームページを作成し情報公開を行っているリフォーム業者が増えてきました。インターネットを使って短い時間でリフォーム業者を見つけ、工事を依頼することができるでしょう。そこで注目してほしいのが、情報公開を積極的に行っているかどうかです。インターネットでリフォーム業者を探す際は、以下のポイントに注目しましょう。

  • ホームページを見て実際の仕事内容が分かりやすいか
  • 抽象的な宣伝文句ばかりが並んでいないか
  • どんな特徴があるのか伝わってくるか
  • 社長やスタッフのプロフィールが記載されているか

情報量が多いリフォーム業者ほど顧客の数も多く、アウトプットできるネタが豊富にある証拠です。顧客数が多くなると情報が増え、いい評判や悪い評判など業者の実態がつかみやすくなります。

5.寒いお風呂に関してよくある質問

寒いお風呂に関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.お風呂場が寒い原因は?
A.断熱性能の低さ・暖房機器がないことが主な原因です。特に、古いお風呂場は自分でできる対策を施したとしてもなかなか浴室内を暖めることはできません。すき間が多い浴室は外の冷たい外気も入り込みやすくなっているので本格的なリフォーム対策を行ったほうがいいでしょう。どのような方法が1番いいのか、リフォーム業者の担当者と相談しながら決めてください。

Q.浴室断熱リフォームの際の注意点は?
A.費用を抑えるために、自分でDIYしようと考えている方がいると思いますが、浴室の断熱リフォームは専門の知識が必要となります。DIYによる施工はトラブルの原因になってしまうので無理に行わないようにしてください。実際、自分で断熱リフォームを行った結果、浴室が使えない状態になり、リフォーム業者に依頼せざるを得なくなったという事例もあります。さらに費用がかかってしまうことになるため、専門のリフォーム業者に相談しましょう。

Q.寒さ対策リフォームの平均費用は?
A.内窓を設置したり二重窓にしたりするなどの簡単なリフォームであれば、約3万~10万円でリフォーム工事ができるでしょう。より高い断熱効果を得るために床・壁・天井に断熱材を導入する場合は、約30万~50万円かかる可能性があります。施工時間も数日と長めになりがちです。在来工法からユニットバスに交換するとなると、約50万~100万円かかるでしょう。ユニットバスのグレードによってリフォーム費用が大きく異なります。

Q.悪質な業者の特徴は?
A.「見積書にはない追加費用を請求された」「リフォーム後にすぐ問題が発生した」などのトラブルが続出しています。悪質な業者はすぐに契約を交わそうとしたり、簡単な説明だけで工事を進めたりするのが特徴です。質問をしても具体的に説明してくれない・スタッフの対応が悪いなども特徴の1つなので、複数の業者に相談するといいでしょう。

Q.現地調査を行っているリフォーム業者のほうがいいのか?
A.できれば、リフォームプランや工事を決める前に現地調査を行っている業者に依頼してください。どんな状態なのか浴室を確認することで、より最適なリフォームプランを提示します。どこに問題があってどうすれば解決できるのかが分かるというわけです。静岡県を中心にリフォームを行っている藤ノ家では無料見積もりや無料相談を受けつけています。少しでも悩んでいる方は、ぜひ1度ご相談ください。ホームページでは実際の施工事例も掲載しているので、どんなリフォームができるのかご確認いただけます。

まとめ

お風呂が寒いとヒートショックが起こりやすくなり、命の危機にさらされるリスクが高まります。安心してお風呂を使うために、なぜ寒くなるのか原因を知ることが大切です。すぐに自分でできる対策としては、フタを閉めずにお湯をためる・ファンヒーターなどを脱衣所に置くなどの方法があります。ただし、それらの方法は一時的なものなので、暖かい環境にしたい方はリフォームを検討するといいでしょう。二重窓にしたり断熱材を導入したりするなどのリフォーム方法があります。お風呂の寒さ対策リフォームを行っている業者をいくつか比較し、安心して依頼できるところを選んでください。

え?リフォームでここまで出来るの!?