マンションの風呂リフォームで注意しておきたいことは? 方法やポイントも解説

マンションの風呂リフォーム

マンションの風呂リフォームは制約があるので、できること・できないことは何か知りたい方も多いでしょう。確認せず勝手にリフォームをしてしまうと契約違反になってしまう可能性もあります。では、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。

そこで、本記事では、マンションの風呂リフォームについてまとめました。

  1. 風呂リフォームをする前に確認することは?
  2. マンションでできる風呂リフォームは?
  3. マンションの風呂リフォームでできないこと
  4. マンションで風呂リフォームをする際の注意点
  5. マンションの風呂リフォームに関してよくある質問

この記事を読むことで、マンションにおける風呂リフォームの注意点などが分かります。悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

1.風呂リフォームをする前に確認することは?

まずは、風呂リフォームをする前に知っておきたい基礎知識を紹介します。

1-1.風呂リフォームのタイミング

風呂リフォームのタイミングは、15~20年が目安です。風呂は湿気が多く、カビや汚れが付着しやすい場所なので、ある程度使い続けていると不具合が出てくるでしょう。また、約15年が経過すると、目に見えない土台部分や床下が腐敗し始めるのです。約15〜20年が経過している場合、風呂リフォームにも目を向けたほうが良いでしょう。

1-2.風呂リフォームの工法は?

風呂リフォームの主な工法には「ユニットバス」と「在来工法」があります。ユニットバスは、浴槽・壁・床が全てセットになったお風呂です。断熱性に優れ、工期も短いのが特徴になります。在来工法は、職人が現場で一から作り上げる工法です。ユニットバスより工期やコストがかかりますが、好きなデザインにでき、設置場所も選べます。マンションの場合、在来工法からユニットバス・ユニットバスから新しいユニットバスにリフォームするケースがほとんどです。

1-3.風呂リフォームにはいくらかかるの?

風呂リフォームの費用相場は以下のとおりです。

  • 在来浴室からユニットバス:100万~150万円程度
  • ユニットバスからユニットバス:80万~100万円程度

ユニットバスのグレードによって、費用は変動します。

1-4.風呂リフォームの工事期間はどのくらい?

風呂リフォームの工事期間は以下のとおりです。

  • 在来工法からユニットバス:約1週間
  • ユニットバスからユニットバス:約3~4日

マンションの場合、制約があるので工事期間はそこまでかかりません。ですが、ケースによっては大がかりな工事になり、工期も長くなるでしょう。

1-5.風呂リフォームの流れ

風呂リフォームの流れは以下のとおりです。一般的な流れであり、細かな部分は業者によって違いがあります。

1-5-1.現地調査

リフォーム業者の担当者が現場で既存浴室を確認します。採寸などをして依頼者の要望を聞き、具体的なリフォームプランを立てていくでしょう。プランを立てる段階で疑問点を解決したり、どのようなリフォームになるかをハッキリさせたりすることが大切です。

1-5-2.契約から着工

リフォームプランと見積書を確認後、納得したら契約へと進みます。ここから細かい打ち合わせになり、色の選択(床・天井・壁・浴槽)を決めることになるでしょう。そして、着工へと進みますが、マンションの風呂リフォームの場合は室内だけの養生ではなく、建物のエレベーター・エレベーター・玄関前など共用部も養生が必要です。なお、工事が完了したら、最終チェック→引き渡しとなります。

2.マンションでできる風呂リフォームは?

マンションの場合、風呂の形態はユニットバスがほとんどです。ユニットバスの材質や種類は多種多様なので、予算や機能などから選ぶと良いでしょう。

2-1.マンション風呂リフォームで人気の浴槽

マンション風呂リフォームで人気の浴槽は以下のとおりです。

2-1-1.FRP製浴槽

需要が高い浴槽です。耐久性・防水性に優れ、軽量で工事もしやすい特徴があります。コーティング塗装も加工も浴室に合わせやすく、価格も手ごろで種類も豊富にそろっているでしょう。価格相場は10万~30万円になります。

2-1-2.人工大理石浴槽

大理石の質感や贅沢感のある浴槽です。マンション用として色の種類も多く、アクリル製とポリエステル製の2種類があります。表面は汚れが落ちやすいのですが、傷つきやすいので強い力で磨くことはNGです。価格相場はポリエステル製で10万~40万円、アクリル製で30万~120万円となっています。

2-1-3.鋳物ホーロー製浴槽

ガラス製のコーティングを施した金属素材です。でこぼこもなく、キレイな色合いで種類も豊富にそろっています。掃除もしやすく、軽く洗い流すだけでキレイになるでしょう。価格相場は15万~135万円で、大きさによって費用は異なります。ただ、素材が金属ですから重量があり、マンションでは土台が耐えられない可能性があるでしょう。その場合は、土台強化工事が必要になります。

2-1-4.ヒノキ製浴槽

和風感覚の木造風呂でマンションにも取りつけ可能です。滑り防止加工も施されて掃除しやすいのですが、湿気に弱いので常に換気をしていないとカビが発生します。窓がないマンションの浴室では、ドアを開きっぱなしにしたり、水気を拭き取ったりするなど日ごろの手入れが必要でしょう。価格相場はほかのタイプよりも高く、最低でも数十万~100万円はします。

2-2.組み立て式のユニットバス

あらかじめ工場で作ったユニットバスを現場に運び入れて組み立てることも可能です。これを組み立て式のユニットバスといいますが、工期も短く低予算でリフォームできるでしょう。交換できるメーカーや種類は限定されているので要注意です。

2-3.ユニットバスを在来工法に

マンションでも既存のユニットバスから、在来工法の風呂にリフォームできる場合もあります。ただ、マンションでは制約の範囲内で行うのが規則ですので、管理会社や管理人への確認が必要です。場合によっては、在来工法でのリフォームができない場合があるので注意してください。

3.マンションの風呂リフォームでできないこと

マンションの場合、制約があるのでできない風呂リフォームがあります。

3-1.ユニットバスのサイズが限られている

既存のスペースにユニットバスへ交換するリフォームは問題ありませんが、スペースに入らないサイズへの交換はできない場合があります。マンションの場合、ユニットバスのサイズが限られているため、リフォーム前にしっかりと確認しておかなければなりません。

3-2.別の場所に浴室は移動できない

マンションの場合、排水管の位置がきちんと決まっているので別の場所に浴室を移動することはできません。特に、古いマンションだと排水管が階下の天井裏を通っているケースが多いため、排水管の移動そのものが不可能になります。

3-3.共有部分のリフォームはNG

マンションの共有部分にリフォームの範囲を広げることはできません。たとえば、風呂のスペースを広げたいなど、共有部分に手を加えることは不可能です。

4.マンションで風呂リフォームをする際の注意点

ここでは、マンションにおける風呂リフォームの注意点を解説します。

4-1.見積もりを取る

風呂のリフォーム費用は浴槽のグレードなどによって異なるため、見積もりは必ず取りましょう。リフォーム業者の中には、見積書を提示しない悪質な業者が存在しています。口約束ではなく、書面として見積書を取ることが大切です。

4-2.管理規約や使用細則を確認する

前述したように、マンションには管理規約・使用規則が存在しています。居住者が守らなければならないルールがあり、リフォームに関しても細かい内容が契約書に記載されているでしょう。マンションによって可能なリフォーム工事内容が異なるため、必ず管理会社に相談してからリフォームを検討してください。

4-3.工事前に近隣へ連絡する

リフォーム工事を始める前に、近隣へ必ず挨拶を行ってください。挨拶をする際は、工事の内容・工期を詳しく伝えることが大切です。また、リフォーム業者には「近隣へきちんと知らせたい」旨を話しましょう。リフォーム業者が一緒に挨拶まわりをしてくれることもあります。どのような工事を行うのかきちんと周囲に知らせておくことで、近隣トラブルを未然に防げるでしょう。

4-4.補助金制度を調べる

国や自治体では、独自のリフォーム補助金制度が存在している場合があります。補助金制度が利用できれば、リフォーム費用の節約につながるでしょう。詳しいことは地域の自治体やリフォーム会社に問い合わせてください。

4-4-1.バリアフリーリフォーム補助金

バリアフリーリフォーム補助金は、国と各自治体で行う補助金制度があります。国のものは全国一律ですが、自治体で行っているものはリフォーム対象の条件が決まっていますので、直接問い合わせてください。

4-4-2.リフォーム減税

耐震・省エネ・長期居住のための修繕やリフォームに適用される制度になります。リフォーム工事費を翌年の確定申告で申告することにより所得税や固定資産税などの減税が可能です。リフォームローン利用・住宅ローンを返済中のリフォームにも適用できます。

5.マンションの風呂リフォームに関してよくある質問

マンションの風呂リフォームに関してよくある質問を5つピックアップしました。

Q.マンションの風呂リフォームはDIYでできる?
A.シャワーヘッドや鏡・タオルハンガー・水栓など浴室内のパーツ交換はできるでしょう。床・壁シートを貼る場合も、本体の上にシートなどを上貼りする程度ですので可能です。ただし、床・壁・浴槽などの交換はDIYではできません。マンションのリフォームは制約も多いので、必ずリフォーム業者に相談しましょう。

Q.信頼できるリフォーム業者とは?
A.優良業者は必ず現地調査を行います。浴室を確認することで、最適なリフォームプランが立てるからです。静岡県を拠点にリフォーム業を行っている藤ノ家では無料見積もり・無料相談に対応しています。ホームページでは施工事例も掲載しているので、ぜひご確認ください。

Q.ハーフユニットバスとは?
A.ハーフユニットバスとは、床から浴槽・壁の下部が一体となっている浴槽です。システムバスのメリットと、自由に天井や壁の仕上げができる在来工法の良さを合わせた形となります。ハーフユニットバスの種類は少なめですが、マンションにも対応可能です。

Q.風呂リフォームの予算はどのくらいか?
A.風呂リフォームの費用は工事費を含め100万~150万円が目安です。ハイグレードなシステムバスやオプションを追加すると高額になります。同じユニットバスを選んでも、設備費用や住居の工法・築年数・家の状態などにより費用は変わるでしょう。なお、工事の各工程は以下のとおりです。

  1. 既存ユニットバスの解体・撤去:既存ユニットバスを取り外し撤去する
  2. 給排水管や換気の配管の工事:新しいユニットバスを取りつけるために、給水管・排水管・換気用の配管を交換または設置する
  3. 電気配線工事:基本的には既存の電気配線を再利用する。必要に応じてスイッチ位置の変更・別途配線工事も行う
  4. ユニットバスの取りつけ:新しいユニットバスの設置・防水のためのコーキング処理を行う。シャワー・ドアなどの付属品もここで取りつける

そして、各工程の費用相場は以下のとおりです。

  • 既存浴室の解体処分:約4万~8万円
  • 給排水管工事:約5万~9万円
  • 電気配線工事:約3万~5万円
  • ユニットバス取りつけ:約8万~13万円

Q.風呂リフォームと一緒に洗面所リフォームができるか?
A.風呂リフォームの際に、洗面台の交換・内装の張り替えをすることもできます。水まわりのリフォームをまとめて行うことで、トータルコストが安くなる場合もあるのです。また、大がかりなユニットバスの入れ替えにこだわることなく、ドアの交換・手すりの追加など一部パーツの交換もできます。部分リフォームでは費用は数万円、工期も半日程度で済むでしょう。

まとめ

風呂リフォームは、約15〜20年がタイミングだといわれていますが、汚れやカビが目立ったり、不具合が出始めたりした際にリフォームを検討すると良いでしょう。ただし、マンションの場合は、制約があるので管理会社や管理人に相談することが大切です。また、より良いリフォームをするために、リフォーム業者選びも大切なポイントとなります。優良業者なら現地調査を行い、状態に合ったリフォームプランを提示してくれるでしょう。

え?リフォームでここまで出来るの!?