静岡市で基礎のひび割れを見つけたら?耐震補強が必要か確認するポイント
「家の基礎にひび割れを見つけたけれど、このままにして大丈夫?」
「細いひびなら補修だけでいいのか、耐震補強まで考えた方がいいのか分からない」
「築年数も古いので、基礎のひび割れと一緒に耐震性も確認したい」
住宅の外まわりを見たとき、基礎部分にひび割れを見つけると不安になる方もいるでしょう。
ただし、基礎にひび割れがあるからといって、すべての住宅で直ちに大規模な耐震補強が必要になるわけではありません。
表面に生じた細かなひび割れもあれば、基礎の内部まで達している可能性があるもの、建物の動きや劣化とあわせて確認した方がよいものもあります。
また、基礎のひび割れを埋める「補修」と、建物全体の地震への強さを高める「耐震補強」は同じ工事ではありません。
基礎のひび割れを見つけたときは、ひび割れだけを見るのではなく、幅や位置、数、建物の築年数、傾きや壁の亀裂など他の症状も含めて確認し、必要に応じて耐震診断につなげることが大切です。
この記事では、静岡市で木造住宅の基礎にひび割れを見つけた方へ、確認したいポイント、基礎補修と耐震補強の違い、耐震診断を検討したいケース、静岡市の補助制度についてお伝えします。
- 基礎のひび割れを見つけたときに確認したいこと
- 基礎のひび割れと住宅の耐震性の関係
- 基礎補修と耐震補強は何が違う?
- 耐震診断を検討したい住宅の状態
- 静岡市で基礎補修・耐震補強を検討するとき
この記事は次のような方におすすめです
- 静岡市で自宅の基礎にひび割れを見つけた方
- 基礎のひび割れを補修だけで済ませてよいか迷っている方
- 築年数の古い木造住宅に住んでいる方
- 耐震診断と基礎補修を一緒に相談したい方
- 静岡市の耐震補強に関する補助制度を確認したい方
1.基礎のひび割れを見つけたときに確認したいこと
住宅の基礎にひび割れを見つけたとき、見た目だけで原因や危険性を判断するのは難しいものです。
まずは、どのようなひび割れが、どこに、どの程度あるのかを確認してみましょう。
ひび割れの幅
最初に確認したいのが、ひび割れの幅です。
髪の毛のように細いものなのか、目で見てもはっきり幅が分かるものなのかで、確認の仕方が変わります。
コンクリートは乾燥収縮などによって細かなひび割れが生じることがあります。
そのため、細いひび割れが一本あるだけで、建物全体の耐震性に問題があるとは限りません。
一方で、幅が大きい、以前より広がっている、複数箇所に見られるといった場合は、専門家に状態を確認してもらうと安心です。
ひび割れが縦・横・斜めのどの方向に入っているか
ひび割れを見るときは、幅だけでなく方向も確認します。
縦方向に細く入っているもの、横方向に伸びているもの、斜めに入っているものなど、ひび割れの形はさまざまです。
形だけで原因を断定することはできませんが、どの方向にどの程度伸びているかは、専門家が状態を確認するときの情報になります。
写真を撮っておくと、後から変化を確認しやすくなります。
ひび割れが一か所だけか複数あるか
基礎全体を一周して、ほかにも同じようなひび割れがないか確認しましょう。
一か所だけなのか、建物の複数面にあるのかによっても状況は異なります。
また、同じ場所に以前補修した跡があり、再びひび割れている場合もあります。
気になる部分だけを見るのではなく、可能であれば基礎全体の状態を確認してみてください。
段差やずれがないか
ひび割れの左右で基礎に段差がある、表面がずれているように見える場合は、単なる表面のひび割れとは異なる可能性があります。
このような状態を見つけた場合は、自分でひびを埋めて終わらせる前に、建物の状態を確認してもらう方がよいでしょう。
以前よりひび割れが広がっていないか
一度見つけたひび割れは、定期的に確認してみることも大切です。
数か月前より幅が大きくなっている、長さが伸びている、新しいひび割れが増えている場合は、その変化も専門家へ伝えましょう。
発見した日と写真を残しておくと、経過を比較しやすくなります。
2.基礎のひび割れと住宅の耐震性の関係
基礎は、柱や壁などから伝わる建物の荷重を地盤へ伝える部分です。
地震時にも建物全体を支える重要な部分ですが、「基礎にひびがある=耐震性がない」と単純に判断できるものではありません。
住宅の耐震性は、基礎だけでなく、壁の量や配置、柱・梁・土台の接合部、屋根の重さ、建物の劣化などを含めて確認します。
耐震診断では基礎だけを見ているわけではない
木造住宅の耐震診断では、建物全体の状態を確認します。
たとえば、
- 耐力壁の量
- 壁の配置バランス
- 柱・梁・土台などの接合部
- 基礎の状態
- 建物の劣化
- 屋根など建物上部の重さ
といった要素を見ながら耐震性を評価します。
そのため、基礎のひび割れをきっかけに耐震性が気になった場合は、基礎だけの補修見積もりではなく、住宅全体の耐震診断を検討する方法があります。
基礎の劣化がある場合は補強計画にも影響する
耐震補強では、壁を増やしたり接合部を補強したりして地震に抵抗する力を高めます。
しかし、その力を受ける基礎側の状態も重要です。
基礎に大きなひび割れや劣化が見られる場合は、壁だけを補強するのではなく、基礎の状態も含めて補強方法を検討することがあります。
藤ノ家の耐震リフォームでも、住宅の状態に応じた方法のひとつとして基礎の補修を行っています。
基礎のひび割れだけで耐震診断の評点は判断できない
前回の記事でもお伝えしたように、木造住宅の耐震診断では「上部構造評点」という数値で倒壊可能性を評価します。
しかし、外から基礎のひび割れを見ただけで「この家は評点0.7」「1.0以上ある」と判断することはできません。
耐震性が気になる場合は、建物の各部を調査し、所定の診断方法によって確認する必要があります。
「ひび割れがあるから危険」「小さいから問題ない」と自己判断するより、住宅全体を見てもらうと状況を整理しやすくなります。
3.基礎補修と耐震補強は何が違う?
基礎のひび割れについて調べると、「基礎補修」と「耐震補強」という言葉が出てきます。
この2つは関連することがありますが、目的は同じではありません。
基礎補修は傷んだ部分を直す工事
基礎補修は、ひび割れや劣化した部分を補修する工事です。
ひび割れの状態に応じて、補修材を使用する方法などが検討されます。
どの方法が適しているかは、ひび割れの幅や深さ、基礎の状態などによって異なります。
見えているひびを埋めるだけでよいのか、基礎そのものの補強が必要なのかは、現地を確認して判断します。
耐震補強は建物全体の地震への強さを高める工事
耐震補強は、住宅全体の耐震性能を高めるための工事です。
住宅の状態によって、
- 耐力壁を増やす
- 既存の壁を補強する
- 柱や土台などの接合部に金物を取り付ける
- 基礎を補修・補強する
- 屋根を軽量化する
などを組み合わせます。
つまり、基礎補修が耐震補強工事の一部になることはありますが、基礎のひび割れを埋めただけで住宅全体の耐震性が十分になるとは限りません。
ひび割れを埋めれば耐震補強が完了するわけではない
見た目のひび割れがなくなると、「これで地震にも強くなった」と感じるかもしれません。
しかし、住宅の耐震性能は基礎以外の構造にも左右されます。
たとえば壁の量が少ない、壁の配置が偏っている、柱と土台の接合が弱いといった状態であれば、基礎だけを補修してもそれらの問題は残ります。
基礎補修は「傷んだ部分への対応」、耐震補強は「建物全体の耐震性能を改善する工事」と分けて考えると分かりやすくなります。
耐震診断後に必要な工事を決める
築年数が古く、耐震性にも不安がある場合は、耐震診断を行ってから補強方法を検討します。
診断結果によって、基礎だけではなく壁や接合部なども含めた補強計画を作成できます。
逆に、耐震診断の結果や建物の状態によっては、気になるひび割れの補修を中心に検討する場合もあります。
「ひびがあるから大規模な耐震工事」と最初から決めるのではなく、現状を確認して必要な工事を選ぶことが大切です。
4.耐震診断を検討したい住宅の状態
基礎のひび割れを見つけたとき、それだけで耐震診断が必須とは限りません。
一方、築年数やほかの症状も気になっている場合は、住宅全体の耐震性を確認するよい機会になります。
昭和56年5月以前に建てられた木造住宅
静岡市では、昭和56年(1981年)5月31日以前に建築された、または同日において建築中だった2階建て以下の木造住宅について、無料の耐震診断「わが家の専門家診断」を実施しています。
対象住宅で基礎のひび割れが気になっている場合は、基礎だけを見るのではなく、制度を利用して住宅全体の耐震性を確認する方法があります。
対象条件や申込方法については、静岡市の最新情報を確認してください。
築年数が古く、これまで耐震診断を受けていない
昭和56年以降に建てられた住宅でも、長期間住んでいれば建物の状態は変化します。
また、1981年6月から2000年5月までに建てられた木造住宅については、国土交通省・日本建築防災協会が耐震性能を検証する方法を公表しています。
築年数が経過していて一度も耐震性を確認したことがない場合は、リフォームや基礎補修を行うタイミングで耐震性も確認する方法があります。
外壁や室内にもひび割れがある
基礎だけでなく、外壁や室内の壁にも新しいひび割れが見られる場合があります。
仕上げ材だけの症状なのか、建物の動きが関係しているのかは、見た目だけでは判断できません。
複数の場所で気になる症状がある場合は、まとめて確認してもらうと原因を整理しやすくなります。
床の傾きや建具の開閉が気になる
基礎のひび割れと同時に、
- 床が傾いているように感じる
- ドアや窓が以前より閉まりにくい
- 建具に隙間ができた
- 柱や壁に以前とは違う変化がある
といった症状がある場合は、それらも点検時に伝えましょう。
原因はさまざまであり、基礎のひび割れだけから断定することはできません。
建物全体の状態を見てもらうことが大切です。
大きなリフォームを予定している
キッチンや浴室、間取り変更などの大きなリフォームを予定している場合は、耐震性を確認するタイミングとしても考えられます。
壁や床を解体する工事と耐震補強を別々に行うと、同じ部分を後から再び工事することになる可能性があります。
基礎のひび割れが気になっていて、今後リフォームも予定しているのであれば、先に建物全体を確認し、必要な工事をまとめて検討する方法があります。
5.静岡市で基礎補修・耐震補強を検討するとき
静岡市で古い木造住宅の耐震性が気になる場合は、市の耐震対策事業を利用できる場合があります。
基礎のひび割れをきっかけに耐震補強を検討するのであれば、工事を契約する前に制度を確認しておきましょう。
対象住宅なら無料耐震診断を利用できる
静岡市の「わが家の専門家診断」は、昭和56年5月31日以前に建築された、または同日において建築中だった2階建て以下の木造住宅などが対象です。
静岡県耐震診断補強相談士が住宅を訪問し、一般診断法に基づいて耐震性を確認します。
「基礎のひび割れがあるので家全体も心配」という場合は、対象住宅であればこうした制度を利用して耐震性を確認できます。
耐震評点1.0未満なら補助対象になる場合がある
静岡市の2026年度木造住宅耐震事業では、対象となる木造住宅について、耐震診断の評点が1.0未満の住宅を1.0以上にする補強計画・耐震補強工事が補助対象です【注1】。
補助率は補強計画と工事にかかる経費の8割以内で、上限は115万円です【注1】。
ただし、補助金を利用する場合は、契約や工事を行う前に申請する必要があります。
耐震補強を検討している場合は、先に工事契約をせず、補助制度の対象になるかを確認してから進めることが大切です。
「基礎だけ直したい」場合も住宅全体を見てもらう
基礎のひび割れを見つけると、「とにかくこの部分だけ早く埋めたい」と考えることもあるでしょう。
しかし、築年数の古い住宅では、基礎以外にも補修や耐震上の確認が必要な部分が見つかることがあります。
せっかく点検を行うのであれば、
- 基礎のひび割れの状態
- 床下の状態
- 木部の劣化
- 壁の配置や耐震性
- 接合部の状態
などもあわせて確認すると、今後必要になる工事を整理しやすくなります。
補修と耐震リフォームをまとめて相談する
藤ノ家では、静岡市清水区を中心に住宅リフォームと耐震リフォームを行っています。
基礎のひび割れや劣化に対する補修だけでなく、耐震診断の結果をもとにした壁の補強、接合部の補強、屋根の軽量化など、住宅の状態に合わせた耐震改修を検討できます。
詳しい耐震リフォームの流れや補強方法は、藤ノ家の耐震リフォームをご覧ください。
すでに静岡市の耐震診断を受けている場合は、診断結果を用意して相談すると、現在の評点や住宅の状態をもとに補強内容を検討しやすくなります。
まとめ|基礎のひび割れは補修だけで判断せず住宅全体の状態を確認しよう
住宅の基礎には、さまざまな理由でひび割れが生じることがあります。
細いひび割れがあるからといって、すぐに住宅全体の耐震性に問題があるとは限りません。
一方で、大きなひび割れや複数のひび割れ、段差、ほかの部分の変化などが見られる場合は、一度専門家に確認してもらうと安心です。
基礎のひび割れを見つけたときは、次の点を確認してみてください。
- ひび割れの幅はどの程度か
- どの方向に伸びているか
- 同じようなひび割れが複数ないか
- 左右に段差やずれがないか
- 以前より広がっていないか
- 外壁や室内にもひび割れがないか
- 床や建具に気になる変化がないか
- これまで耐震診断を受けたことがあるか
基礎のひび割れを補修することと、住宅全体の耐震性を高めることは別です。
築年数が古い住宅や耐震性にも不安がある住宅では、見えているひび割れだけを直すのではなく、耐震診断によって建物全体を確認し、必要な補修・補強を整理する方法があります。
静岡市では、条件を満たす木造住宅を対象に無料耐震診断や耐震補強への補助制度があります。2026年度の木造住宅耐震事業では、対象住宅の耐震評点を1.0以上にする補強計画・工事について、経費の8割以内、上限115万円の補助が案内されています【注1】。
藤ノ家では、基礎の状態確認から耐震診断・耐震リフォームまで相談できます。
「このひび割れは補修だけでよいのか」「耐震診断も受けた方がよいのか」「リフォームと一緒に補強したい」と迷っている方は、現在の住宅の状態を確認したうえで必要な工事を検討しましょう。
参考・出典
- 【注1】静岡市「木造住宅耐震事業」
